AnkoKuromoriのブログ

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【ネタバレあり】映画感想 ストーリー・オブ・マイ・ライフ 私の若草物語

やーっと映画館に映画が戻ってきた!

というわけで前から見ようと思ってた映画を見てきたので感想を書いていくわよ。

公開中の映画だから一応ネタバレありの注意だけ。

 

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ストーリー・オブ・マイ・ライフ 私の若草物語

もうちょっと邦題なんとかならなかったのかな。まあそれは置いといて。

監督はグレタ・ガーウィグ。他の作品は見たことないけどアマプラにレディ・バードがあるよね。見てみようかな。

主演のシアーシャ・ローナンレディ・バードに出てるみたい。このコンビで息が合ったのかな。表情豊かですっごくいい主演だった。序盤の小説が採用になってウッキウキで街を駆け抜けていくシーンからググッとジョーという人物に惹かれていったし、掴みとしてすごくよかったなああそこ。聡明そうな横顔とふわふわの髪がすごく好きでした。

他に出ているのはミッドサマーで強烈なインパクトを置いてったフローレンス・ピュー(花冠途中で被ってて理由もなくヒヤヒヤしちゃった。)とかハリポタでお馴染みのエマ・ワトソンとか。(彼女については最近のツイートで色々思うことがあったけど今は映画の話をしようね。)

そして何よりティモシー・シャラメ。顔がいい。スタイルがいい。白状するとティモシー・シャラメを拝むためにこの映画を見ました。そして彼もレディ・バードでてたな。これはレディ・バード視聴決定です。

 

というわけで若草物語。有名な小説だけど教養がないから読んでませんでした。とりあえず映画見たので原作も買ったよ。

時代は1860年代。ニューヨークで家庭教師をしながら小説家を目指すジョー・マーチ。「刺激的な物語を、そして女が主人公なら最後は結婚させるか死なせるか」みたいなことを出版社に言われて憮然としながらも小説家として社会的に成功するために日々物を書く。そんなある日、故郷のマサチューセッツから「妹のベスが危篤」という手紙が届き、故郷へ帰ることに。

この映画は、上で書いた現代(1860年代)のジョーを含めたマーチ家の四姉妹の物語、そして四姉妹の少女時代である7年前の物語を交互に描いているよ。最初は回想シーンは1回で終わるもんだと思ってたからいっぱい出てきてびっくりした。

でもこの少女時代がすっごくいいわけ。ちょっと青みがかった色調で、出てくる人がみんなお葬式みたいな暗ーい色の服を着た現代のジョーと、鮮やかで美しい色彩に彩られた少女時代のジョー。これは回想でもあるし輝かしかった時代とジョーが思ってるってことよね。

貧乏な家にクリスマスの朝食を分けに行って帰ったら資産家のローレンスから豪華な朝食がとどけられたくだりとか、ピアノが得意なベスがローレンスさんの家に通ってピアノを弾いて親交を深めていくくだりとかめちゃくちゃ好きだった。

あと衣装ね。普段着もドレスもめちゃくちゃ綺麗だった。ああいう下にブワーッてなったスカートすごい好き。アカデミー賞の衣装デザイン賞にもなったね。(個人的にはジョジョ・ラビットの衣装も好きだったけど。)

そしてどうやらいろんな感想を覗いているとどうやら原作は少女時代がメインの話みたい。読むの楽しみだな。

好きだったシーンはさっきのクリスマスのくだりとかローレンスさんとベスのくだりとか。あとは何よりもちろんティモシー・シャラメ演じるローリーよ。

まず顔がいい。あと1860年代の衣装が似合いすぎる。足が長すぎる。最初からジョーが大好きなのがバレバレだけどジョーもローリーの気持ちを察してたよね。でもジョーのローリーへの気持ちはローリーが向けるそれと同じではなくて……っていう。丘のシーンよかったねえ。

ローリーにもらった鍵を7年もずっと持ってて故郷に帰って真っ先にポストを開くあたりだいぶローリーのこと好きじゃんって思うけどな。ジョーがちゃんと思いを伝える前にローリーがエイミーと結ばれてしまったのは悲しいすれ違いだよなあ。丘のシーンでジョーに振られてからローリーはもうジョーと結ばれる望みを捨ててしまっただろうし。

エイミーもエイミーなりにしたたかに生きようとしたんだよね。お金持ちと結婚して裕福になるって決めてたけどフレッドのプロポーズを蹴って最後に選んだのは初めからずっと好きだったローリーだもんな。ヨーロッパでローリーに再会した時のリアクションからしてずっとローリーのこと好きだったじゃん。罪な男だなあ。

メグは落ち着いた長女だったね。貧しくても自分の信じた愛を貫いていくのがよい。結婚する時のジョーとのやりとりが印象深くてよかったな。少女時代が終わってしまうって悲しむジョーがグッとくる。

ベスの海辺のとこもいいよな〜。砂が風でブワーきてそのままベスがいなくなっちゃう感じ。7年前にいったん回復したのと同じカットでベスの死を悟らせるところがあるけど、色調でああ〜やめてくれ〜ってなるあれがよかった。

お母さんもメチャクチャよかったなあ。昔のジュラシックパークに出てた人よね? 最初から最後まで聖人みたいな人だったけど「いつも怒っている」っていう台詞がいろいろ感じさせるよなあ。慈善事業? みたいなのやってて毛布の中に自分のマフラーを忍ばせているところとかすごくその人らしさが出てたよね。

ジョーはその時代の女性としては珍しく、装飾を好まず自由に振る舞う女性だよね。結婚したいと思わず、自立して生きていくことを望んでいる今っぽい女性。でも寂しさがあって……っていう描写もリアルなんじゃないかな。

3人の姉妹はそれぞれ違う結末、でも全員がこれが自分らしい結末だと胸を張って言えるものを選ぶことができてよかったよね。

ラストの著作権を買い取って長期的にいい思いをしようと目論む出版社に対して、「ははーん、著作権売らないほうがいいなこれは」みたいな顔してさりげなく印税釣り上げながら著作権もキープするの痛快だったなあ。

あとラストに向けて盛り上がっていくBGMと一緒に本が出来上がっていくのがすごくジーンときた。ジョーの景色が青みがかったそれからかつての少女時代と同じ色鮮やかな世界になってほんとによかったなあ。

 

とりあえず今日はここまで。

いろいろ書いてるととっ散らかってきちゃうな。

今後見たいのはレディ・バードかな。